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【頭を「からっぽ」にするレッスン】の要約。瞑想の入門書として最適。

 本日はアンディ・プディコムさんの頭を「からっぽ」にするレッスンのブックレビューです。瞑想を実践していないけどこれからやってみたい方、瞑想がそもそもよくわからない方にはとてもわかりやすい本だと思いました。

 

 

 

 

 

 

マインドフルネスとは何か

 マインドフルネスとはそもそも何か。本書の第一章ではそのことについて著者が説明をされており、

 

マインドフルネスとは、気をそらさずに「今、ここ」に存在することを意味します。心を落ち着け、一切のこだわりも予断も捨てて自然な意識を保つということです、

 

 

また別のページでは著者がロシアの空港での失敗談を紹介した上で

 

マインドフルネスとは、そこにいるということです。ほかのことに気をとられたり、上の空で考え込んだりせず、「今この瞬間」に目の前で起こっていることをそのまま体験することです。

 

 

と説明されています。

 

 

 

 これだけ聞くと当たり前のことでは?と思うかも知れませんが、何かをしながら別のことを考えているというのは私たちの現在の生活では当たり前のことになっています。例えば、テレビを見ながらご飯を食べて仕事のことを考えているとか、本を読みながら全然別の考えに囚われていて気づいたらページの最後まで読んでいたけど内容がまったく頭に入っていないとか。

 

 

 

 そして、そのような時にさまざまな考えに囚われてイライラしていたり、過去のもめごとのことを思い出したり、まだ起こっていないトラブルのことを考えて憂鬱になったりなど、心はいつも別のところに行ってしまっています。そのような心のざわつきから自由になって今に集中してリラックスして生きるためにマインドフルネスが必要で、瞑想はそれを実践するためのテクニックである、と説明されています。

 

 そして、それは1時間も2時間もやる必要はなく、10分間で良いそうです。

 

 

 

なぜマインドフルネスが必要なのか?

 

 では、なぜ私たちはこのような今この瞬間に生きることが必要なのか。それは、心を「からっぽ」にするためと説明されています。マインドフルネスで誤解されがちなのが、このような瞑想を実践すると常にどのような状況でも幸福感を感じられて、決して怒りや悲しみを感じないで済むというようなものですが、そうではありません。

 

 

 

 瞑想でマインドフルネスの状態になっても、怒りや悲しみを感じること自体は変えられません。しかし、一時的にそのような感情を感じたとしても、それに過度にとらわれなくなるようになり、その中にも心の落ち着きを見いだせるようになるとのこと。

 

 

「からっぽ」は表面的な感情に左右されず、どのような思考や感情が渦巻いていたとしても「平気でいられる」状態のことだそうです。

 

 

 起こることや感じ方を私たちは変えることはできませんが、その体験自体を変えることによって、どのようなことが起こっても心の奥にある充実感や幸福感に触れられるようにするためにトレーニングすることがマインドフルネス瞑想であると説明されていました。

 

 

 このような説明は他の瞑想の入門書などではあまりなく、とにかく「呼吸に集中する」「今この瞬間に集中して意識をそらさない」などのテクニックについて言及されているものが多いと感じますが、感じ方は変わらないけど体験として変えることができる、心を平静に保てるなどの精神的な説明はとても腑に落ちてわかりやすく、瞑想に馴染みの無い方も取り組んでみたいと思える説明の仕方ではないかと思いました。




瞑想は10分間で良い

 具体的な瞑想のやり方として、

 

瞑想をはじめる前

1 背筋を伸ばして楽に座れる場所を見つける。

2 瞑想中に邪魔が入らないようにする(携帯電話の電源は切る)。

3 タイマーを10分間にセットする。

 

導入時に意識すること

1 5回深呼吸をする。鼻から息を吸って口から吐く。その後、軽く目を閉じる。

2 体が椅子に触れている部分や床についている足の感覚に集中する。

3 上から下に向かって体をスキャンし、楽でリラックスしている部分、こわばったり張ったりしている部分を感じる。

4 自分の今のムード、気分を感じる。

 



と紹介されており、この後にはより深く瞑想するための呼吸法、瞑想を終えたらと説明が続きますが長くなってしまうのでこちらは本書にゆずりたいと思います。

 

 

 他のマインドフルネス瞑想ではあまり説明のない、体の感じ方をスキャンするということに重点が置かれており、そこで体の違和感を感じるように説明されています。たしかにこのように実践してみると、特定の部分のコリや筋肉の張りを感じられます。また、その時に別の思考や感情に意識が持っていかれることがあるかもしれませんが、その時は気づいた時点で体のスキャンに意識を戻すようにすると良いようです。



 

マインドフルネスの科学的な効果

 最後の章では最新の研究でわかったマインドフルネスの科学的な効果がさまざまに紹介されています。一部を抜粋すると、

 

・ネガティブな感情を和らげる。

・幸福感に関係する脳の部位を活性化させる。

・不安を減少させる。

・肌がきれいになる。

・眠るまでの時間が半減する。

 

などいろいろな効果があることが紹介されています。しかもこれらは瞑想が良くできた、という状態には関係なく、実践しているだけで効果が出るそうです。これだけの効果を聞ければ実践してみようかと思う方が多いのではないでしょうか。



まとめ

 【頭を「からっぽ」にするレッスン】の要約として、マインドフルネスとはなにか、なぜマインドフルネスが必要なのか?、瞑想をはじめる前に、マインドフルネスの科学的な効果について書きました。

 

 ビル・ゲイツがおすすめしていた本として紹介されていたので読んでみたのですが、たしかに瞑想の入門書としてとても優れておりわかりやすいなと感じました。著者が瞑想修行中に導師から教わった指導もとてもわかりやすく示唆に富んだ内容が多く、生きるヒントとしても参考になるものが多かったです。気になった方はぜひ一読してみることをおすすめいたします。

 

 

 

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