ミニマリスト ひかるの本棚

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家庭の苦悩が鮮明に描かれた名作【坂の途中の家】

先日、オーディオブックで聞きました、角田光代さんの坂の途中の家のブックレビューです。

 

個人的な感想としては、角田文学の中でもTOP5に入るぐらい好きな作品でした。

 

 

 

 

 

 

 

★感想、ネタバレなし

 


1児の母である主人公がある日裁判の陪審員として選出され、幼児殺害の事件に関わることになり、事件について深く知り 周囲の陪審員とも考察を重ねていきます。

 

 

その過程で自分自身の過去や現在の境遇 、子育てに感じている喜びや苦悩や葛藤、夫やその家族との軋轢など様々な自分の境遇と心境とを重ね合わせていきながら、幼児殺害事件と自分自身の現実についてさまざまな考えを巡らせていくというストーリーになっています。

 

 

率直な感想としては、呼んで良かったと思いましたし 最後まで飽きることなくストーリーを楽しむことができました。

 

 

また、私は子供を持っていないのですが、子供のいる家庭というのはこれほどまでに大変で一筋縄では行かないものだということが非常によく理解できました。

 

 

子育て中の方、これから子育てをしたいが子供を持とうかどうか悩んでいる方、単純に面白い小説を読みたいという方にはとてもおすすめです!