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【諦める力】他人が敷いたレールの上で生きないということ

 為末大さんの諦める力のブックレビューです。十年ぐらい前にも一度読んだのですが、たまたま目に入ったためもう一度手に取りました。

 

 

 

 

 

 

 

 本書の始めの方でも書かれているのですが、諦めるということは明らかにするということ。 つまり、世間一般で言われてるような何かやめてしまうというような意味だけではなく、物事の本質を見極めるということが本来の諦めるの意味だそうです。 元々の意味で捉えてしまうとかなりネガティブな言葉の印象を持ってしまいますが、本来の意味で解釈をするととてもポジティブに聞こえます。




 

 著者の為末さんは元々は100 M 走で陸上競技をやっておられたそうですが、非常に競争率の高い100 M 走で上位の選手や世界の選手を見ていて限界を感じ、本来の目的であったメダルを取るということにフォーカスをして、100 M 走を断念しハードルに移行された経緯を持っています。



 

 以前読んだ時にもとても感銘を受けたのですが、あらためてとても良い本だと心底感じました。

 

 

 

 私にとって為末さんのおっしゃる諦めるということは、人生の目的やゴールを明確にすることという風に 解釈をしています。特に私は流されやすい性格でしたので、他人の評価をとても気にしてしまったり、 どういう生き方をすると他人からよく見られるかということばかり考えてしまった時期がありました。 そういう生き方をしてしまうと本来自分がやりたかったことや、自分がどう生きたいかということとずれてしまう人生を歩んでしまうことになりがちで、後から振り返るととても苦しく、自分がやりたいこともできていなかったということにもなりかねません。当時の自分がそういった環境に置かれていたのでとても感動したのですが、今改めて読んでみてもとても重要なことが書かれていると改めて認識しました。



 

 

  世間一般的には努力はとても尊ばれて、誰もが賞賛するようなものと思われがちですが、本書ではその逆、努力をしてもできないものはできないということを教えることはとても大事であると書かれています。

 

 

 確かに努力で成功する人もいるのも分かりますし、努力をしなければできるものができないということは分かりますが、絶対的に持っている生まれつきの才能ということがこの世界にあるのも事実です。そういったことを包み隠さずに明確におっしゃってくださることはある意味で明らかにするということ、私にとってはとても救いになりました。

 




 幸福の基準を自分に持たない人は幸福になりづらいということも書いてあり、この辺りも非常に共感しています。 他人の基準で生きると、好きでもない人に好かれようとしてしまったり、欲しくないもの他人に評価されるという理由だけで追い求めてしまったり動転トータルでみて幸せでない生き方をしまうのではないかと思います。 仕事をどうするか、人生をどう生きるかまるそいってことで迷っていたりと10写真が欲しいと思ってる方にとってはとても響く内容の挨拶になっていると思います。