人生100年生きられますか? 必要な備えをチェックしてみましょう。
人生100年時代。雑誌やテレビなどさまざまなメディアで見聞きするようになった言葉です。老人ホームで働いているので、もうすぐ100歳を迎えられる方、100歳をすでに迎えられた方を見る機会が多くあります。
平均寿命100歳超えの時代
人生100年時代という言葉が広く知られるきっかけになったのは、こちらの本の影響だと思います。
ベストセラーとして今でも書店に平積みされているので読まれた方も多いのではないかと思いますが、ワークシフトに続き非常に読み応えのあるビジネス書でした。
そもそもなぜ人生100年時代と言われるのか。1840年から取っている統計によると、毎年三ヶ月ずつ平均寿命が伸びていることが根拠となっていて、そこから推計すると2007年に生まれた子供は107歳、2014年生まれの子供は109歳まで平均寿命が伸びる可能性があるとされています。
なので、今の高齢の方がほとんど100歳近くまで生きるということは書いてないので、少し世間のイメージは増幅して受け止められているのではと感じるところもありました。みんな100歳まで生きるからこれを買っておかないと危険ですよ、というセールストークも増えてきているので、どういう根拠を元に人生100年時代と言われているのかは知っておく必要があると思います。
必要な備えはお金だけではない
100歳まで生きるということは、これまで人生80年でデザインされていた通りの生活、60歳で引退して年金と貯金で暮らしていくというライフスタイルに無理が生じてきます。
今設計されているライフコースは3段階。0〜14歳の従属人口、 15〜64歳までの労働人口、65〜に再度従属人口。
引退から40年以上働かないで年金生活をするとそもそもお金が足りなくなる可能性が高いですし、また職業の寿命も短くなってきていることから、小学校〜大学までの限られた期間の知識で何十年も働くということが難しくなってきています。つまり、社会人になってからも学び直し、リカレント教育も必要になってくる。
また、必要なのはお金や仕事のスキル以外にも健康に暮らしていくためには、日頃の運動習慣、親密な友人や家族関係など、目に見えない資産も不可欠。高齢の方を間近に見ていると、これが無い方が本当に多く、そしていかに人間に不可欠なものであるかを目の当たりにしています。
必要な備えがあるかチェック
英語版しか今のところないようですが、上記のサイトの中で自分がどれぐらい100年時代への備えができているかを診断してもらうことができます。5分かからないぐらいで完了する簡単な、しかし自分の今の状態を確認するのにも適したテストです。
自己投資として勉強をしているか、定期的に運動をしているか、お金の備えはちゃんとあるのか、リカレント(学び直し)に意欲的かなどを5段階でセルフチェックしていきます。
その回答を元に各項目を5段階で診断して、100年時代に対しての準備ができているのかを診断してくれます。
人生100年を楽しむために
老後や将来のことは人によって随分受け止め方が違うと感じます。今からそんなこと考えなくてもと言う方も多いですし、怖いから盤石にしておきたいと考える方もいますし、それぞれの価値観によって対応は異なるでしょう。
どちらかというとネガティブなイメージで捉えられがちな人生100年時代という言葉。 裏を返せば、それだけ楽しむ時間を多く持つことができるということは忘れるべきではないと思います。
People who want to maximize their chances of making a long life a gift rather than a curse.
※人生100年を最大限に楽しみたい思う人々にとって、これらの機会は災いではなくむしろ贈り物である。(筆者訳)
The 100-Year Life: Living and Working in an Age of Longevity
- 作者: Lynda Gratton,Andrew Scott
- 出版社/メーカー: Bloomsbury Business
- 発売日: 2017/09/05
- メディア: ペーパーバック
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今までのどの時代よりも健康で長生きができる。年齢に縛られずたくさんのことができる可能性があると考えるとワクワクします。
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