ミニマリスト ひかるの本棚

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独ソ戦を力強く生き抜く女性の姿に感動 【同士少女よ、敵を撃て】

独ソ戦を力強く生き抜く女性たちを描いた戦争小説。

 

 

 

 

 

 

★感想

 

戦争に関する小説は普段は読まないのですが、本屋大賞受賞にふさわしい傑作だと思いました。

 

 

ドイツ兵に肉親を殺され、村を焼かれソ連の女性兵士として従軍する主人公のセラフィマ。

 

 

同様に、さまざまな事情で女性兵士となり共にドイツ兵と戦うことになる狙撃兵の同志、その教官イリーナを中心に展開していく、独ソ戦を描いた歴史小説です。

 

 

ノーベル文学賞を受賞した、スヴェトラーナ・アレクシエーヴィッチの「戦争は女の顔をしていない」 がモチーフとなっているそうで、多くの女性たちがこの戦争を支えていたという事実に驚かされるととともに、男性顔負けの活躍をしていたことや、戦争の正当化や自己矛盾の葛藤などの心理描写が鮮やかに表現されており、読者をストーリーに引き込んでいきます。

 

 

歴史の素養がなくても、海外小説が苦手でも読めますし、なによりも圧倒的に面白い!

 

本屋大賞受賞は伊達じゃないです。

 

 

最近の中ではもっともおすすめの一冊です。