ミニマリスト ひかるの本棚

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【運のいい人の法則】幸運は技術である

 先日読みました、リチャード・ワイズマンの「運のいい人の法則」のブックレビューです。

 

 

 

 正確なきっかけは覚えていないのですが、どこかでこちらの本がとてもおもしろく、運は科学的にある程度コントロールできるものだということを聞き、とても興味深く思ったので読んでみました。もともと、自分自身占いなども信じておらず、運というのも迷信のようなものだと思っていたのですが、本書を読んで印象が180度変わりました。タイトルに書いた通り、運はある程度技術でコントロールできるということです。

 

 

 私達の周囲には必ず運のよい人というのがいて、例えばよく懸賞に当たるとか探していた人に偶然町中でばったり会うとか、仕事のチャンスをいつもものにするとか。反対に運が悪くていつも怪我をしたり何かにぶつかったり、事故に遭ってしまったり動転出世のチャンスを逃したりなどという人もいるのが事実です。

 

 

  このようなことがなぜ起こるのか。 本書によるとそれは四つの法則によって、運のいい人はそれを引き寄せており、逆に運の悪い人はそれらから遠ざかっていると説明されています。それらはどういうことかと言うと、

 

1 運のいい人はチャンスを最大限広げている

2 虫の知らせを聞き逃さない

3 運のいい人はいつも幸運を期待している

4 不運を運に変える習慣がある 

 

以上の4つの法則です。

 

 

 まず、一つ目のチャンスを最大限に広げるという事に関しては、チャレンジする母数を広げると言い換えることもできます。例えばよく懸賞に当たる人というのがいますが、彼らは予知能力があるとか、何かで運を引き寄せてるということではなく、圧倒的に懸賞に応募する応募数が多いということが説明されています。

 

 本書の中で出てくる人物として週に3件も4件も懸賞に当たるという方がいますが、この方は雑誌やネットで検証に一週間に何十件も応募をしているそうです。当然、一つ一つはなかなか当たらないかもしれませんが、母数が増えるごとにそのようなものに当選する確率は上がって行きます。 これを友人関係などでも同様で、仕事のチャンスをつかむということなどに関しても、様々な人に積極的に会う人の方が、ビジネスのチャンスをつかむ確率も高くなります。彼らは偶然にそのようなことに運よく遭遇しているのですが、それは必然ともいえるべき母数の多さに由来しているのです。

 

 

  第2の虫の知らせを聞き逃さないというのは、直感を信じるということで説明されています。私たちの判断や行動というのは、意識よりも無意識に依存するところが非常に多いというのが最近の心理学ではわかっています。 本書の中では、なんとなく信用できない人物なのではないかと思ったり、この人とは関係を持たない方が良いと思った直感が働いたことを無視したことにより、人間関係がうまくいかなくなったことなどが説明されています。例えば人間の些細な情報として、言ってることとやってることが全然違うなど、言語で説明されないような情報も私たちの無意識の中ではしっかり認識されています。そのような違和感を運がいい人は大事にしていて東店虫の知らせとしてこの人は信用できるなどという直感を大事にしていると説明されています。 個人的にはこの法則が一番面白く、直感という謎めいたものを心理学的に説明されており、非常に説得力がありました。

 

 

 第3の幸運を期待するということに関しては、予言の自己成就という心理学的な効果とともに説明されています。これは例えば、自分は運がいい、いいことが絶対に起きると思っていることで、実際そのように行動も振る舞うことで周囲からのポジティブな反応を引き出すことができるということで説明されています。



 

 第4の不運を幸運に変えるは、古いことわざにあるような万事塞翁が馬と同様の説明がされています。 つまり、現在不運な事が起こったとしても、それが将来的に不運かどうかはまだわからないということ。また不運な出来事が、将来的にはプラスの影響として反映されることも人間の活動では少なくありません。例えば私の狭い経験でもありますが、仕事でうまくいかなかったことが 非常に有意義な学びとなって、現在の仕事の成果として反映されているということはあります。

 

 

 本書のさまざまなところでワークが散りばめられていたり、自分の幸運をチェックするような項目が設けられているのですが、これらをワクワクしながら読むことができました。また、今まで考えたことがなかったのですが、自分はかなり幸運な方だということも客観的に理解することができました。一見スピリチュアルなテーマに聞こえる運という題材を科学的に取り扱っている本書は最近の中では間違いなく一番おもしろいと感じられたので、ぜひ興味を持った方は読んで頂ければと思います。

 

 

 

 

 

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