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【「腸の力」であなたは変わる】腸内細菌叢が健康の要である理由

 先日読んだディビット・パールマターさんの「腸の力」であなたは変わるのブックレビューです。

 

 

 

 

 前著である「いつものパンがあなたを殺す」も大変興味深い本でしたが、本書もそれに劣らず非常にわくわくしながら最後まで読むことができました。本書の内容を簡単にまとめると、腸内環境は私たちが思っているよりも超重要であり、健康の要であるということ。

 

 

 最近でこそ腸内環境の重要性を謳った書籍が増えてきていますし、スーパーに行けば腸内フローラを充実させるための食品としてヨーグルトなどが宣伝されるのも多く見かけるようになっています。ですが、腸内環境に良いものを食べれば肌がきれいになるとか、便通がよくなるというだけの話ではなく、健康全般、しいては病気になるかどうかや発達障害にも腸内環境が関連していると指摘しているのが本書になります。

 

 

 腸内に免疫細胞の8割が存在しているという言葉はよく聞きますが、この理由についても触れています。腸内には独自の免疫系があり、これが免疫系全体の7〜8割を占めており、それはなぜかといえば腸壁が外界との境界であるからだそうです。皮膚以外では食べたものの吸収を担っている腸は、外界から入ってくる物質や生物と接する機会がもっとも多いため、ここで問題のあるものが見つかれば腸の免疫細胞が全身に注意喚起をするとのこと。

 

 

 また腸内の結腸で多くを占めるのはフィルミクテス門とバクテロイデス門という細菌で、前者はデブ菌、後者は痩せ菌と言われるだそうで、フィルミクテスは食べ物から多くのカロリーを抽出し、脂肪吸収率の増加を助けているのだそうです。このフィルミクテスが多いと、肥満や糖尿病、心血管疾患のリスクを同時に増加させるのだそうです。

 

 

 では腸内細菌叢を整えるためにはどのようにすればよいのか。避けるべき食品として果糖・人工甘味料やグルテン、そして抗生物質やステロイド、ピルなどが挙げられています。また食べるべき食品や心がけるべきことは6つのカテゴリに分けられていて、

 

1 プロバイオティクスが豊富なもの。生菌入りヨーグルト、キムチ、コンブチャ、発酵調味料、発酵した肉や魚など。

2 プレバイオティクスが豊富なもの。生のにんにく、たまねぎ、アスパラガスなど。

3 炭水化物を減らして良質な脂肪を取る。オリーブオイルやナッツ、シード類。

4 コーヒー、ワイン、紅茶、ダークチョコレート

5 水道水を濾過して飲む

6 季節ごとに断食する

 

となっています。水道水は日本の基準に照らしているのか不明ですが、翻訳本なのでアメリカの水道水が基準になっているのではないかと思います。

 

 以前から腸に関する本はいろいろと読んでいたので、食品に関しては目新しいものはありませんでしたが、腸内環境の悪化が自閉症などの適応障害、うつなどのさまざまな疾患にも関連があるということには驚きです。脳腸相関という言葉もあるように、脳の機能にも大きな影響を及ぼす臓器のようなので、今まで以上に労っていこうと思いました。

 

 

 

 

 

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