ミニマリスト ひかるの本棚

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【不確実性超入門 最強の教養】世界は予測できない。

 先日読んだ不確実性超入門のブックレビューです。

 

 

 

 

 ナシーム・ニコラス・タレブのブラックスワンを読んだことのある方は、私たちの世界が黒い白鳥、ブラックスワンに確率は低いが起きると非常に影響の大きい出来事が発生することを知っていると思います。

 

 

 

 本書はブラックスワン、不確実なことがどのように起こるのか、どのように波及していくのかが非常に分かりやすく書かれており、タイトル通り不確実性入門として超良書だと感じました。最近の出来事でいえば新型コロナウィルスもそうですが、経済バブルやさまざまな自然現象など生きている限り誰もがこの不確実性から逃れることはできません。最強の教養と書いてありますが、知識として多くの人が知っておくと確実に役立つ知識となっているので、ビジネスマンや投資家でなくてもぜひ読んでおきたい一冊だと思います。

 


この本で学んだ内容


・「リスクをとらないリスク」は厄介な面があり、「何かをしないことによって生じる危険性」は明確に意識することが難しいということ。言い換えると、「リスクを取らないリスクを取っている」ということと同義。

 

 

・どのようなリスクをどれだけ取るかを決めることが不確実な世界での意思決定。

 

 

・人間はランダムな出来事をランダムだとは感じられない。確率で考えるという考え方は理解できても対象を正しくその考えで見極めるのは難しい。

 

 

・サブプライムローンバブルのような大きな危機は誰も予測できておらず、それはなぜかといえば、大きな変動のさなかでは結果が増幅されて予期せぬ結果に行き着くことがあるから。原因から結果が生まれる因果関係はあるが、フィードバック・ループによって効果が大きく増幅されてしまい、小さな原因から大きな結果が生まれることがある。

 


・繁栄期を迎えた国では資産価格が上昇すると、上昇したことが原因となって他の人も資産を買って価格が上昇していき、自己増殖的に増えていく。

 


・成功は自分が原因なのか偶然がもたらしたものかは誰にもわからないので過信してはいけない。予想外の出来事が起きても対処できるように、常に注意を怠らないしながらトライを繰り返していく。

 


・不確実性について正確に予測することは誰にもできない。予測できないことに対して予測で対処しようとすることがそもそも間違い。

 

 


 年初に行われる年末の株価予測や、ビジネス書の未来予測などもおおまかな方向性は合っていても外れることは確かに多いですよね。そして自分の人生でも順風満帆に急に逆風が吹いたり、逆にピンチがチャンスに変わったりなど不確実性は何処にでもあります。私も以前に別の記事で書きましたが、急に家族の介護が必要になってしまったり、仕事に転機が訪れたりなど人生は不確実性で満ちています。

 

 

 人生のみちしるべとしても役立つこと間違いなしの一冊と感じましたので、時間を空けてまた再読してみたいと思います。

 

 

 

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