ミニマリスト ひかるの本棚

書評がメインのブログです。

人生の不確実性。ブラックスワンと介護。

今日は最近読んでいる本と自分の身の回りに起こっていることがとてもリンクしているのでブログにしてみました。

 

 

 

 

ナシーム・ニコラス・タレブ

 まず最近読んでいる本と著者について。以前一冊だけブックレビューを書きましたが、ナシーム・ニコラス・タレブです。

 

ja.m.wikipedia.org

 

 一番有名なのはブラック・スワンという著作で、他にも「まぐれ」「反脆弱性」「身銭を切れ」などさまざまな本を出しており、中心的に扱っているのは不確実性についてです。不確実性というのはなにかというと、文字通り確実ではないものであり、世間一般に言われている最もらしい予測や人間の未来への感覚がそれほど役に立たないということを指摘しています。抽象的な話が多いので難解ですが、ブラック・スワンは比較的読みやすいです。

 

 

 

 

 一番典型的なのはリーマン・ショックやコロナウィルスのパンデミックではないでしょうか。このようなことは後から振り返ると銀行や投資家がリスク取りすぎていたとか、現代の都市生活では感染症の蔓延は必然であったなどと言えます。しかし、このようなことは「後知恵バイアス」と言われており、人間は後から物事を振り返ると以前から知っていたり予測ができていたように思い込む傾向があることがわかっています。実際には世界を揺るがす大きな出来事が起こる前日までは新聞や各種メディア、個人も誰もそのようなことが起きるとは思っておらず、しかし実際には突然そのような突拍子もない出来事は起きるのです。

 

 

 かつてオーストラリア大陸が発見された時、白鳥として分類されていた白い鳥しかいないとされていた種類に黒い種類がいることがわかり、それからはありえないことが起こった時の現象を黒い白鳥、ブラック・スワンと呼ぶようになったそうです



ブラック・スワンは日常にも

 このような起こりそうもないけど、起きた時のインパクトが非常に大きいことというのは何も金融や世界的な医療の話だけではなく日常にも起こりえます。そして、私の親はまだ60歳にも満たないのですが突然介護状態になりました。

 

 世間一般的には健康寿命は男性72歳、女性75歳なので健康リスクがゼロとは思っていませんでしたが、まさかこの年齢でそのようなことが起きるとはまったく予想ができませんでした。わたし自身は福祉関連の仕事をしていることと、ファイナンシャルプランナーの資格を持っているので介護関連サービスや制度についてある程度理解しているのでまだ良かったのですが、それでもまさに寝耳に水、仕事もプライベートも環境が一変してしまいました。

 

 

 以前別の記事にも書きましたが、日常をどのようなバランスで生きるかということ、つまりあまり未来のために備えすぎてしまっても現在を楽しめないし、現在の楽しみのために将来を犠牲にしてしまってもさまざまなリスクを抱えることになってしまうということについて書きました。



 わたしも父もあまり大きいリスクを取る性格ではなく余裕を常に確保していたい傾向があるので、幸い日常生活が破綻するようなことにはなりませんでした。しかし、親孝行や家族への感謝の気持ちの表し方や自分へのご褒美など、突然のリスクに対しての備えや覚悟は常に持っていないといけないということはあらためて思った出来事でした。

 

 

 

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