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【掃除婦のための手引書】珠玉の短編集

 

 

 

 

 

 

 

掃除婦のための手引書

 

 ルシア・ベルリンの名前を知ったのは昨年の秋頃。新聞の書評欄で絶賛されていたことと、書店でも文芸コーナーでベストセラーとなっておりずっと気になっていました。図書館で予約をしたものの100人以上予約が入っていたためようやく借りることができ、先日読み終わりました。

 

 

 

 もともと看護師としてERで働いていたり、刑務所で小説の書き方を教えていたりする一方アルコール依存症になったこともあるなどさまざまな経歴を持っている小説家。それぞれの短編に数々の経験を通して見てきた風景にフィクションが融合されており、読んでいるとその光景がありありと脳裏に浮かんでくる描写力は圧倒的でした。読み始めたら一気に最後まで読んでしまいました。

 

 

 

 

 訳者あとがきにも書かれていますが、だれにも似ていない作家という言葉がぴったり当てはまります。二〇一五年頃、死後時間が経ってからようやく日の目を浴びてきたとのことですが、もっと多くの人間に読まれてほしい。そして、あまり普段は本を読まない人にも、小説を読む楽しみがきっと伝わるだろうと思った作品でした。

 

 

 

 

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