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【FIRE 最速で経済的自立を達成する方法】若い人ほどリタイアしやすい理由

 世の中には数多くのお金に関する本があり、自分に合うものもあれば合わないものも。今回読んだ「FIRE 最速で経済的自立を達成する方法」は、今まで読んだものとは少し趣の違う本でしたがとても参考になり、自分でも実践可能な内容だと思いました。

 

 

 

 

FIRE 最速で経済的自立を達成する方法

 

FIRE 最速で経済的自立を実現する方法

FIRE 最速で経済的自立を実現する方法

 

 

 土井英司さんのビジネスブックブラソンとYoutubeでとても良い本だと推薦されておられ手に取りました。普段からビジネス書や日経新聞を読んでいる方であれば基礎知識としては理解できている内容だとは思いますが、あらためて書かれている「たしかにそうだ」と、あらためて納得し共感する内容です。

 

 多くの有名なお金に関する本、 

改訂版 金持ち父さん 貧乏父さん:アメリカの金持ちが教えてくれるお金の哲学 (単行本)

となりの億万長者 〔新版〕 ― 成功を生む7つの法則

私の財産告白

 

などと基本的に言っていることは同じで「支出を最大限抑えるために節約すること重要」「収入を最大限増やすこと」、「資産(自分のポケットにお金を入れてくれるもの)を増やし、負債(お金を減らすもの)を持たないこと」、「収入の75%で生活する」。このようなことは有名な本では大体書いてあるところ。

 

 本書が他の本と異なるのは「できるかぎり早くリタイアするための方法」に重きを置いており、そのために上記の内容をどうやって達成するべきかを著者が実際にアーリーリタイアするまでに必要だったことをまとめています。「60歳よりも30歳の方が早くリタイアできる」という主張は、本書を読めば「そのとおりだ」と共感するはず。気になったところを引用いたします。

 

 

 

 

 

 

 

 本書のメインテーマは自由だ。十分な額のお金を手にしたとき、あな たには世界を探検し、人とつながり、考え、成長し、生きていることを実感できるより大きな空間とより多くの時間が生まれるのだ。あなたは自分が望む人生を創造する自由を得る。ストレスは少なく、選択肢も多く、あなたを幸せにしてくれる人やものにより多くの時間を割くことができる人生。

 

 

 

 

 

 

 お金はあくまで、あなたが心から好きな生活を送る手段としてのみ重要なのだ。ところが我々は、自分にとって何が本当に必要なのかをめったに考えることがない。その結果、それほど重要ではないものにお金を使ってしまうことが少なくないーーそのために自分を幸せにするものを犠牲にすることさえある。

 

 

 

 

 

 

 

 我々はよく何かを得るためにお金を使おうと考えるが、実際は投資ではなく消費をするときは、大切なものーーそのお金を稼ぐために使った時間、そしてそのお金によって買えるはずの将来の自由の両方ーーを失っている。

 

 

 

 

 

 

 

 若ければ若いほど、リタイアまでに貯蓄しておく必要のある金額は少なくなる。投資資金が複利で増える期間が長くなるからだ。より早い時期からより多くのお金を投資するほど、あなたの資金はより早く増えていく。それは複利効果のおかげだ。

 

 

 

 

 

 

 

 あなたが亡くなるまで資金が持続する確率を最大化するためには、以下を含む明確な指針に忠実に従う必要がある。
・期待年間支出の少なくとも25倍は貯蓄する。
・副収入や不労所得によって、投資収益に手を付ける時期をできるだけ先延ばしにする。
・リタイアが近づいたら、一年分の生活費を現金で手元に持っておく。
・投資収益の範囲内で、できるかぎり少ない金額で生活する。
・投資元本(当初の投資資金)にはできるだけ手をつけない。

 

 

 

 

 

 

 投資収入こそが究極の不労所得であり、お金持ちが裕福になる、そして裕福でい続けるために利用する代表的な戦略だ。複利効果によって、きょう投資した1ドルが明日には1ドル以上の価値になることをお金持ちは知っている。
 またインフレの影響で、きょう投資しなかった1ドルが明日は1ドル以下の価値になることも知っている。稼いだお金、貯蓄したお金、投資したお金すべてを1ドルまで将来の潜在価値で見るようになること、これがエンター・プライズ・マインドを完成させる最後のピースなのだ。

 

 

 

 

 

 旅費をハックする
1 最初に、航空券を検索する前に、再検索した時に高い価格を提示させないようにするために、航空会社や旅行サイトがあなたを追跡できないようにする必要がある。(中略)ブラウザーのCookieを無効にし、匿名モードでウィンドウを開こう。
2 誰も旅行したくない時期に旅行しよう。オフシーズンに旅行すれば、航空券、ホテル代などあらゆるものが半額以下になることも珍しくない。(中略)私はどこでも必ずピークシーズンの1〜2週間前、もしくは1〜2週間後に旅行するようにしている。
3 片道チケットを買うようにしよう。往復チケットを買うよりも安いことが多い。
4 家族がいれば、1回に1枚ずつチケットを買うようにしよう。
5 行ける範囲で一番大きな空港から出発するようにしよう。空港の規模が大きくなるほど、航空券も安くなるからだ。

 

 

 

 

 

 リタイアに向けた計画は厳密な科学ではない。あなたの変化に合わせて、必要な金額も変わっていく。(中略)
 いくら必要なのかは最終的にはあなたの望むライフスタイル次第だ。あなたにとっての完璧な一日とはどんな1日か? 心から好きな生活を送るためには、あなたが思っているほどお金はかからないだろう。あなたが心から好きな生活を遅れるようになる手段としてのみ、お金は重要なのだ。

 

 

 

 自分がリタイアするためにどれぐらい必要で、そのためにはどれぐらい投資してどれぐらいの割合で貯蓄していくべきなのかをシミュレーションする表や、複利がどれほどの利益を最終的にもたらすのかをグラフにしてわかりやすく説明してくれています。

 

 もともと僕はミニマリストなので貯蓄率は高い方だと思いますが、今後は100円単位でも貯蓄が増えれば積極的に投資に回していこうと思いました。また、どのような金融商品に投資すべきかも明確に書かれていますが、このあたりは日本で書かれているものとほぼ変わりません。

 

 

 

 国民性の違いもあると思いますが、日本とアメリカのAmazonのレビュー内容はかなり異なっていてとても興味深いです。FIREとは、Financial IndepenceとRitirement Early、つまり経済的自立と早期リタイアを組み合わせた頭字語。アメリカや英国などでは2010年頃から広がっているそうですが、日本で知っている人はほとんどいないのではないでしょうか。おそらく投資に対する知識と寛容さの違いだとは思いますが、著者が言うように「自由」に生きるための技術としては、万人にとって有用なものだと思いますので、本書がきっかけとなって考え方が広がったりFIREに関する翻訳本が増えると良いと嬉しいです。

 

 

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