ミニマリスト ひかるの本棚

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【本物の教養】教養とは、人生を楽しむための道具である。

 以前新聞で高校生が「人生でもっとも輝いているのは17歳ぐらいまで。大人になってこれから大変なことやつまらないことばかりになるのだから憂鬱だ」ということを言っていて、「大人の方が人生楽しいよ」と回答者が伝えるととても驚いた顔をしていたという話が紹介されていました。

 

 この話は「若い頃の方が人生は楽しい」という考えが多くの人に共有されているという前提で、「大人のほうが楽しい」と回答する珍しい大人がいるという形で書かれていて、「自分の実感とは逆だな」と感じたのを覚えています。ぼくは大人になってからの方が人生は楽しいと思っています。

 

 

 

 

 

 

人生を楽しむための教養

 

 ライフネット生命の創業者で、現在はAPU(立命館アジア太平洋大学)の学長を務めておられる出口治明さんの本物の教養の書評です。

 

人生を面白くする 本物の教養 (幻冬舎新書)

人生を面白くする 本物の教養 (幻冬舎新書)

 

 

 なぜ大人になってからのほうが人生が楽しいのかと思うのかといえば、若い時に比べて金銭的な余裕がある分できることが増えていますし、いろいろなことを知っていく中で「もっと色々なことを知りたい」「わからない、知らないことをもっと理解したい」という好奇心がより出てくるから。

 

 若い時のほうが好奇心が旺盛といえばそうかもしれませんが、若い時は物事を知らないがゆえに独断や思い込みでわかった気になっていることが多かったり、人の意見を聞いただけで理解した気になってしまうことが多いのではないでしょうか。大人になる過程でいろいろな経験をし、いろいろな所に行き、さまざまな本を読む。すると、何も知らなかったこや、以外と人の意見もあてにならなかったりすることに気づけ、そこから疑問がわいてもっと知りたいと感じるのだと思います。

 

 著者は教養とは人生を楽しむためのツールであると言っており、その通りだと感じました。教養が身についているかはわかりませんが、知れば知るほどにわからないことが増えていく、そこにこそ人生の面白みがあるのではないかと思います。

 

 この本では教養を身につけることの楽しさ、そしてどのように身につけるべきか、物事をどのように考えるべきかという知性全般についての出口さんの考え方がまとめられています。気になったところを引用してみます。

 

 

 

 

日本人は心の幅が不足しているように感じます。とくに戦後の日本人はそうではないでしょうか。焦土から立ち上がって、とにもかくにもアメリカにキャッチアップしなければという時代が長かったので仕方がない面はあります。だとしても、関心ごとが経済やビジネスに偏りすぎているように思えてなりません。(中略)人生をもっと楽しむ心があれば、人間的な幅が広がり、魅力がより醸成され、個人として熟成されます。突き詰めていえば、教養はそのためのツールにすぎないのです。

 

 

 

 

世界では、ユニークなものの見方やパーソナリティが際立った考え方は、それだけでも一目も二目も置かれます。彼らはこんなことを言ったら恥ずかしいのでは、周囲から浮いてしまうのでなどとは金輪際考えません。むしろ、いっぱしの大人が自分の意見の一つも持たないほうが恥だと思っています。

 

 

 

 

物事を考えるには、いくつかのコツがあります。その第一は縦と横で考えるということです。たては時間軸、歴史軸、横は空間軸、世界軸です。
第二に、国語ではなく算数で考えるという視点が重要です。これは要するに定性的な発想だけでなく、定量的に物事を考えてみようということです。

 

 

 

 

難しいことをよく知っていて賢そうに見えるけれども、話を聞いていると何がなんだかわけがわからなくなる人は、たいていがこのケースです。じつは話している当人も分かっていない、あるいは、わざと難しい話をして聞いている人を煙に巻こうとしている場合もあります。国語だけで語る人も怪しいと思います。私たちはそういう人を見抜かなくてはなりません。偽物を見抜く力も教養の一つです。

 

 

 

では、優れた本とはどういうものでしょうか。保守主義の立場から言えば、まず、古典は無条件に優れていると言えます。何十年も何百年も、無数の人々の眼力に耐え、市場で生き残ってきたものは、いいに決まっています。

 

 

 

 

人生にとって一番大切なものはなんでしょうか?北京在住のライター、ただまゆみ氏の本に次の言葉があります。「政治体制が違っていても、人の暮らしに必要なものは変わらない。暖かい家と食事、そして心を許せる友達」

 

 

 

教養とは人生と面白くするツールだと言いましたが、まさに旅がそうです。何かが得られたとしても、それはあくまでも結果としてであって、私は旅をしているときはひたすら楽しんでいます。その意味で、旅こそ最高の遊びにしてもっとも楽しい教養の源と言えるのかもしれません。

 

 

 

 

社会問題や時事問題は、表面的な枝葉に目を奪われず、幹や森の部分で本質をとらえるように勤めれば、何事もよく理解できると思います。本質をとらえるときの第一の着眼点は動機です。原因と言ってもいいのですが、この問題は何が動機で起こっているのか、幹のメカニズムをしっかり見極めることが肝要です。推理小説と同じで、動機あるいは結果的に得をするのは誰かを常に考える癖をつけることが大切です。

 

 

 教養に関する本は数多く出版されていますが、圧倒的に面白いなと感じたのは出口さん、そして池上彰さんの著作です。読んでいるともっといろいろなことを知りたいと思わせてくれると同時に、非常にわかりやすい。

 

koizumihikaru1234.hatenablog.com

 

 

 読んでみたい、行ってみたいと感じたものを、読みたい本リスト、行きたいとこリストとして作成しているのですが、増えていく一方で減る気配がありません。教養が増えるということは、尽きることのない好奇心が湧いてくるということではないかと思います。

 

 若い時より大人、昨日より今日。読んでくださった方はいかがでしょうか。

 

 

 

 

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