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【私の生活流儀】健康長寿、人生円満の秘訣。 本多静六先生の生活流儀

 健康でいるための秘訣は何か。僕自身は元気に働くこと、健康的な食事を取ることではないかと思っていますが、偉大な学者であり投資家であった本多静六先生も似たようなことをおっしゃっていました。

 

 

 

 

 

 

 

本多静六先生の生活流儀

 

「私の財産告白」 という本が非常に有名ですが、本日紹介するのは「私の生活流儀」という本です。

 

私の生活流儀 (実業之日本社文庫)

私の生活流儀 (実業之日本社文庫)

 
 

 

 こちらは健康、家庭円満の秘訣、仕事術・時間術、財産の築き方など本多先生の生活全般で心掛けていたことをまとめた著作になっています。学者、資産家としてはもちろん人格的にも優れていた人物の生活はとても興味深かったです。

 

 

 

 

 人間は耄碌するから働けないのではなく、働かないから耄碌するのだ。いよいよ倒れるまで働学併進を楽しむことが、最大最良の健康長寿法である。

 

 

 

 

 

 私は今年八十六を数えるに至ったが、腰も曲がらず、目も耳も、そして口もまた達者だ。一番自慢なのは足で、いまでも日に二、三里の道は平気である。 伊東の山の上に住んで、伊東の街へ出かけるのに、かなりの急坂をいつもテクリつづけている。

 

 

 

 

 

 要するに、私のいままでの健康法は毎日愉快に働いて、三度三度の食事をうまく食うことであった。「空腹は最良の料理番」というが、その有難い空腹を、心身の働きによってもたらすよう、常に忘れずに心がけただけのことである。つまりは、物質的にゼイタクしない代わりに、精神的に大いにゼイタクをすることにあったのである。

 

 

 

 

 

 私の家には、古くから「ジャン憲法」というのがある。終戦後といえども、別に廃棄もされなければ、また改正の必要にも一向せまられていない。それは、夫婦間もしくは家族たちのあいだで、何か意見の一致をみないことがあると、お互いに2度までは意見を主張し合うが、それでも決まらぬとなると、三度目はいつでもジャンケンで決めることになっているのである。(中略)どっちでもいいようなことが、お互いに行きがかりの意地を張り合うと、つまらぬ議論になり、口争いとなって、家庭内が不愉快になりがちなものである。そこで、笑いながら、この「ジャン憲法」の適用によって最後を決するである。

 

 

 

 

 

 この世の中は鏡のようなものである。だから、自分が額に八の字を寄せて向かえば、世の中という鏡もまた自分に八の字を寄せて睨みかえす。人間はまったくの気の持ちよう一つである。何事にもみなあまりに深刻に考え過ぎないことだ。

 

 

 

 

 

 人間の知識や考案等は小鳥のようなもので、目の前、頭の中に飛んできたとき、さっと捉えて籠の中に入れておかぬと、過ぎ去ったが最後、もはや自分のものとすることはなかなか難しい。そこで思いついたその折々に、電車の中でも、夜着の裡でも、必ず要点だけでも書き留めておく必要がある。思うに、人生にはこうした断片的な知識の集積がきわめて大切なもので、妙案妙策の多くも、こうした瞬間的な閃きから生まれてくるのである。

 

 

 

 

 

 老衰にはだいたい二種類あって、頭のほうから年をとる人と、足のほうから年をとる人とがある。どちらのほうから年をとっても、結局、年をとるという結果においては同じである。そこで、その両方を年とらないように心掛けておりさえすれば、だれでも、いつまでも元気に働きつづけられるわけである。

 

 

 

 

 

 本多流の致富奥義は、しごく平凡だ。だれにもやれる。まただれにもやってもらいたいと思う。
 第一に、常に、収入の四分の一を天引き貯金すること。
 第二に、いくらか貯まったところで、巧みに投資に回すこと。
 第三に、ムリをしないで最前を尽くし、辛抱強く時節の到来を待つこと。
 ただこれだけである。しかし、これをハハンと片付けてしまう人には、金持ちにも財産家になる資格はない。何事にも、最前の途は平凡にあるのであって、平凡こそ最も確かであり、効果的であり間違いのない法である。いくら名案奇策でも、その可能性にとぼしく、限られた一部の人々にしか実行できぬものでは意味をなさない。

 

 

 

 

 正攻法を馬鹿にしては戦いにも破れる。致富、金儲けの途もやはり同じことで、何人もまずその定石と正攻法を学ばなければならぬ。それは勤倹貯蓄である。いや学んだばかりではダメ、これを習い、これに十分至らなければならぬ。

 

 

 

 その他、普段心掛けていた食事法や、寒さや暑さのしのぎ方など実践的で参考になる知恵がたくさん詰まっていて、やはり優れた人物の語る言葉には重みがあると感じました。万人におすすめできる名著だと思います。

 

 

 

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