モノよさらば

ミニマリストに憧れて

【単純な脳、複雑な「私」】脳の癖を知っておこう

 20万年ほど前にホモ・サピエンスが誕生してから、基本的には僕らの脳みそはほとんど変わっていないと言われています。だからこそ、脳についてや歴史を学ぶことは有益なことなのではないでしょうか。

 

 

 

 

 

 

脳にはさまざまな癖がある。

 以前に読んだ池谷裕二さんの『単純な脳、複雑な「私」』の書評です。

  

単純な脳、複雑な「私」 (ブルーバックス)

単純な脳、複雑な「私」 (ブルーバックス)

 

 

 

 以前別の記事で「のうだま」という池谷さんが共著で書かれた本をレビューしていたのですが、そちらの本よりかはもう少し専門的な脳についての書籍になります。

 

koizumihikaru1234.hatenablog.com

 

 

 ただ、高校生との対話形式の講義という形で書かれているので、難しい脳の仕組みや現象について非常にわかりやすく説明してくださっています。以前に勉強したことのある分野ではありましたがさまざまな発見があり、一度勉強をしたことがある方でも楽しめる内容なのではないかと思います。

 

 

 

 天然パーマはIQが低いという話です。天然パーマIQの関係を、世界中の人からデータを収集して統計をとると、たしかに天然パーマはIQが低いという結果が出ます。実はこれにも裏の事情があります。こういうことなんです。世界のある特定の地域に天然パーマが多い。わかりますか? たとえばアフリカ大陸がその一例です。いわゆるアフロヘア。天然パーマですよね。でも勘違いしないでくださいね。なにも私は「アフリカ人は知能が低い」と言っているわけじゃない。そんなことはまったく思ってもないし、感じていてもいない。
 そうではなくて、アフリカのいくつかの国々ではまだ政治的、経済的、文化的、あるいは環境的に恵まれない地域もあって、十分な教育が受けられない人たちがいるんですね。そういうことです。

 

 

 

 

 たとえば「解熱剤を服用したら熱が下がった」としても、科学的には「解熱剤を飲んだから熱が下がった」ということを厳密には証明できません。なぜならば、解熱剤を飲まなくても熱は下がったかもしれないからです。
 そこで科学者は、解熱剤を飲まなかったときの治癒率と飲んだ時の治癒率を比較するわけです。そして、両者の治癒率に「統計学的に有意な差」があるかどうかを検定するわけです。いうまでもなく、統計学は「相関の強さ」を扱う学問であって、因果関係を証明するツールというわけではありません。だから、統計によって見出された差は、そういう傾向があるという以上の意味を持ちません。

 

 

 

 

 脳は顔に敏感なんです。ところが、顔全体をじっくりくまなく見ているようで、実際には、顔の半分しか見ていない。左側だけです。左側さえ男だったら、右が女であっても全体を男だと思っちゃうんですよね。
 さて、なぜこのように「半分しか見ていない」なんて不思議なことが起こるんでしょうか。この答えは、おそらくみなさんが持っている脳に関する知識を総動員するとわかります。
 それは脳は左右対称ではないからなんです。形はほぼ左右対称ですよ。でも機能が違う。左側には、ウェルニッケ野やブローカ野などといって言語野がある。だから、言語は主に左脳がつかさどる。一方、イメージや映像は右脳がつかさどる傾向が強い。脳は支配する対側は左右交錯しますね。だから人の顔を見るとき、左側の視野で見たものは、交差して右脳に届きます。これでおわかりですね。私たちが見たものを判断するのは「左側」の視野が中心。

 

 

 

 

 図書館で本を女の人に返す時、さっきの女の人、どのくらい魅力的でしかたと訊くのです。すると、手に触れなかった時よりも、手を触れられた時のほうが魅力的に感じるんです。身体接触、つまりボディタッチが好意を生むわけです。
 この実験でおもしろいのは、さりげなく手に触れている、という点です。現に、男子生徒に「手を触れられたことに気づきましたか」と訊くと、「気づかなかった」と答える人が結構いる。そして、たとえ気づいていなくても、触られたときのほうが魅力的に感じるのです。

 

 

 

 二つの写真を用意して、一つは長め、一つは短めに提示する。すると長く見たほうを好ましいと感じるほうが20%ほど増える。
 これは単純接触現象といって、長時間接しているほど好きになるという脳の性質なんです。なんとなく実感できますよね。だって、クラスメイトや部活のメンバー内で付き合う人って多いでしょう。

 

 

 

 

 たとえば、「自分は自主的な人間だと思いますか」と質問する。このときに「自分が積極的に行動した過去の例を6つあげてください」お願いしておく。
 このように自分自身に関する例を挙げてもらってから「あなたは自主的な人間だと思いますか」と訊くと、例を挙げないときよりも、より「自分は自主的だ」と評価するようになる。該当する記憶にアクセスした後だと、自分はそういうタイプだと思い込むわけだ。つまり、自分の中の正しさが変化する。(中略)

でも12個挙げてくださいと言われると?
 そう12個あげるのは大変なの。6個だったら簡単に思い出せるので、「こんなに簡単に上がるくらいだから、おれは自主的な人間に違いない」と感じる。でも、12個も実例を思い出すのはむずかしいから、「あれ、そう言われてみるとあまり主体的な行動はしてこなかったかな」と考えてしまう。
 つまり、正しさは記憶のアクセスのしやすさによって変わってくる。あるいは、そのときの状況にとって変わってしまう危うい基準なんだ。

 

 

 

 

 

 まず、好きか嫌いかで絶対忘れてはいけないルールは、「何度も見かけたものは好きになりがち」ということ。俳優さんや女優さんの好感度調査すると、CMの出演回数が多いとか、ドラマによく出ているとか、そういう人たちが必ず上位に入る。
 もちろん人気があるからそれだけ頻繁に登用されるという側面があるけど、それに加えて、そもそも僕らはよく見かけるものに親近感を持つ。そうやって反復提示によって「好みが操作されうる」という事実は忘れてはいけない。もうこれは脳の癖なんだよね。

 

 

単純接触効果や、その他の心理学で取り扱われているさまざまなトピックについても脳が持つ傾向から説明されています。コミュニケーションを取る上ではとても役立つことばかりなので、仕事やそれ以外の人間関係でも役立つこと間違いなしです。

 

 

 

 

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