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精神科医が教える「人生の法則」

 生きていると、否応無しに悩むことがあります。しかし、それはネガティブに捉えたり、本当に悩むに足るものかどうかはまた別なのかもしれません。

 

 

 

 

 

 

人生にはさまざまな法則がある。

 

 先日読み終わった香山リカさんの「人生の法則」の書評です。

 

人生の法則 (ベスト新書)

人生の法則 (ベスト新書)

 

 

 お名前は以前から知っていたのですが、著作は読んだことがありませんでした。初めて読みましたが、小難しい言い回しなどがなく、どんな人でもある程度は悩むであろうトピックについてさまざまな法則を説明されておられます。

 

 色々な悩みを多かれ少なかれ持ちながらみんな日々を生きているわけですが、読むと心が軽くなるようなアドバイスや物事の捉え方が数多く書かれていました。

 

 

 なにかの統計を、取ったわけではないのだが、妻たちに質問をしていてわかったのは、今夫がどれくらい嫌いかということと、恋愛や結婚の初期にどれぐらい愛情があったか、盛り上がったかということとは、まったく相関関係はない、ということだった。

 

 

 

 

 中には、ワラにもすがらなければならない状態ではないはずなのに、こういったインチキや高額商法にやられてしまう人もいるのである。
 こういう人たちは、いまよりもっと輝ける、これまでのあなたは本当のあなたではないといった言葉に弱い。とりあえずは深刻な病気でもないし、生活もできている。でも、何かが足りない。まわりの人たちに負けているような気がする。ぼんやりしていると、いまの幸せと逃げていってしまいそう。この人たちの心の中にも、やはり大きな不安が巣食っているのだ。

 

 

 

 

 体格がよいほうがいいのか、それともやせたほうがいいのかという混乱と同じように、このアンチエイジングブームにも心配な点がいくつかある。いちばん懸念されるのは、こういった医療が普及すればらするほど、老いるのは自然なことではなくて、悪いことなのだという価値観が強まるのではないか。顔のしわ、おなかのたるみなどは、誰にでも起きる自然の老化だ。もちろん、ちょっとしてもの忘れや計算ミスの増加なども同じ。それじたい、害悪でも失敗でもなければ、もちろんそれらは自己責任でもない。

 

 

 

 

 不安に直面したときに人がほしいのは、合理的な説明ではなく、私には、あなたはわからないことまでわかっているのです。その私が、大丈夫だと言っているのだから大丈夫といった高みからの声なのだ。

 

 

 

 

 静止しているときには物体は静止を続けようとする、というほうの慣性の法則も、仕事や人生でいろいろ使うことができる。だいたい私たちは、人の意見や振る舞いを気にしては、いちいちあせったりうろたえたりしすぎである。また、ネットにブログ、SNSに最近ではツイッター、余計な情報がつぎつぎに手に入る情報ツールが増えすぎなのも問題だ。誰が今日はどんな勉強をしたとか、誰がどこでどんなおいしい食事をしたとか、大げさに書かれた人の自慢話を見ては「私ってだめだ」などと落ち込んでいては、いくつ心やからだがあっても足りない。

 

 

 

 

 うらやましい、ねたましい、自分がダメに見える、といった情報を目にしたときは、こんなのうそうそ、とつぶやいて、黙って情報ツールの電源を切るくらいの度胸がなければ、この情報過多の世の中は生きていけない。

 

 

 個人的にはさまざまな法則よりも、香山さんのさまざまな悩みに対するアドバイスや物事の捉え方が非常に参考になりました。特に女性は共感できるのでは、という内容が多く、あまり心理学などに馴染みのない方にはとても役にたつのではないかと思います。

 

 

 

 

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